兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦氏。
パワハラなどの問題で話題になりましたが、
まさか再選をするとはどういうこと?
という疑問を持った人が多いはず。
・斎藤知事の本当の顔とは?
・なぜ再選できたのか?
これまでの経緯から読み解いてみたいと思います。
兵庫県知事「斎藤氏」の本当の顔とは?
兵庫県知事選に再選を果たした斎藤元彦氏。
今までの報道から普通に考えてみると
・信じられない
・兵庫県民大丈夫か?
・何があった?
などが素直な感想。
そしてもう1つあれだけ周りからバッシングを受けたのに、
再び選挙に出るという神経の図太さが理解できない
という印象を持ってました。
- 斎藤知事の本当の顔とはどういうものなのか?
- 何を考えているのか?
ここは勝手な個人的な印象だけでは済まされません。
まずは斎藤知事の本当の顔を知るために、今までの経緯を知る必要があります。
兵庫県斎藤知事の今までの経緯
兵庫県斎藤知事が、退職まで追い込まれた経緯を詳しくみていきます。
問題勃発
2024年3月12日付けでパワハラやおねだり疑惑の7つの項目について、当時の西播磨県民局長A氏が告発文書を配布したのが始まりでした。
- 五百旗頭真先生ご逝去に至る経緯
- 知事選挙に際しての違法行為
- 選挙投票依頼行脚
- 贈答品の山
- 政治資金パーティー関係
- 優勝パレードの陰で
- パワーハラスメント (告発文書の表記)
という内容。
それぞれの項目についての内容と、それに対して斎藤知事はこう反論しています。
五百旗頭真先生ご逝去に至る経緯について
五百旗頭真(いおきべまこと)
ウィキペディアより
日本の政治学者、歴史学者、国際問題評論家
「ひょうご震災記念21世紀研究機構」の理事長を務める五百旗頭真氏に対して片山副知事が副理事長2人の解任を通告しました。通告したのが五百旗頭真氏が亡くなる前日。次の日の午後に五百旗頭真氏は急性大動脈解離で急逝。副理事長2人の解任通告が五百旗頭真氏のストレスになりそれが亡くなる原因になった。
人事は任期に伴う適切な判断だった。
知事選挙に際しての違法行為について
前回の兵庫県知事選挙において、兵庫県職員4人が選挙期間以前から知人らに投票依頼などの事前運動を行った。この4人はトントン拍子に昇任。結果的に彼らが行ったことを裏付けすることとなっている。
事前運動を依頼したことはない。
選挙投票依頼行脚について
2024年2月、商工会議所などに次の知事選での投票を依頼している。
予算案の説明で行った。投票依頼は一切していない。
贈答品の山について
斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名。自治の自宅には贈答品が山のように積まれている。
(例1)兵庫県型奨学金返済支援制度利用企業の視察として訪れたトースターで有名な企業での出来事。周囲にマスコミがいるため、贈呈された高級コーヒーメーカーをその場では「そんな品物は頂けません」と辞退。
一方、随行者に「みんなが見ている場所で受け取れるはずないやろ。失礼な。ちゃんと秘書課に送るように言っておけ!」と指示。後日、無事にコーヒーメーカーをゲットしている。
個人的な受領はない。
政治資金パーティー関係について
2023年7月30日の斎藤知事の政治資金パーティーに際して、商工会議所、商工会に対して補助金カットを仄めかしてパー券を大量購入させた。
そのような指示をしたことはない。
優勝パレードの陰でについて
2023年11月23日の阪神・オリックスの優勝パレードは、県費をかけず実施することとなり、必要経費をクラウドファンディングや企業からの寄付を募ったが大きく下回った。そこで信用金庫への県補助金を増額し、募金としてキックバックさせることで補った。
そのような指示をしたことはない。
パワーハラスメントについて
自分の気に入らないことがあれば関係職員を怒鳴りつける。例えば、20m手前で公用車を降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らす。知事レクの際に気に入らないことがあると机を叩いて激怒するなど、枚挙にいとまがない。
業務上の範囲内で適切に指導している。厳しく指導することはあった。
2024年7月7日に西播磨県民局長A氏が自殺
告発文書を配布した当時の西播磨県民局長A氏が、2024年7月7日に実家で自殺しました。
死亡前に
・最後までやり通してください(百条委員会に対して)
・死をもって抗議する
などのメッセージとともに斎藤知事の疑惑を示す発言を記録した音声データや陳述書を残していたそうです。
自殺した原因は定かではありませんが、次のような事実もあったようです。
パソコン内のデータファイルの開示
百条委員会の一部の委員からは、告発文と関係のないパソコン内のデータファイルの開示も求められました。
A氏のパソコンは、告発後の3月末に人事課に押収されました。
西播磨県民局長A氏が人事課に抗議
パソコンを押収した人事課に対して
A氏告発文の真偽の究明に関係のないデータファイルの開示をするな!
と抗議しています。
人事課は
開示に支障があるなら百条委員会に申し立てを行え!
と突き放しました。
関係者によるとこのことで、
A氏は憔悴しており思い詰めているように映った
とも言っていました。
A氏のデータファイルからはとんでもないものが!
A氏のパソコンのデータファイルからは、10人との不倫日記350頁分があったという話も出ています。
もしかしたら、これがバレるのが怖くなり自殺をしたのかと思わずにはいられません。
こんなXでの情報も見逃せません。
兵庫県斎藤知事があそこまで叩かれても選挙に出た理由
知事選が告示された10月31日。
午前9時半過ぎに斎藤元彦氏は、神戸市内の広場でこんな演説をしています。
「これまでの旧態依然とした県政に戻すわけにはいかない。『メディアの報道に負けるな』といった声ももらった。いろいろな政治家が『斎藤元彦に知事をさせるわけにはいかない』と言っているが、私は絶対それに負けるわけにはいかない。『斎藤か、斎藤以外か』。これまで進めてきた改革をまだまだ止めるわけにはいかない」
2024年10月31日斎藤元彦氏の演説より
ここでのポイントは2つ。
・旧態依然とした県政
・これまで進めてきた改革
です。
まずは、この2つがどういうことか見ていきます。
旧態依然とした県政とは
旧態の兵庫県政には、このような事実があったようです。
隠れ負債の返済
前知事の井戸氏時代に地域整備事業と分収造林事業による、合計1,500億円の「隠れ負債」の返済があります。
この負債は、県が購入した土地がバブル崩壊で地下が下落して抱えたもの。
前知事の井戸氏が、20年にも渡り県議も触れることができない「隠れ負債」になっていました。
天下りの古い慣例
県の外郭団体役員の定年は65歳ですが、70歳まで働くのが当たり前になっていました。
外郭団体は、県庁幹部の天下りポストでした。
県庁舎建て直し
前知事の井戸氏の時に発表していた兵庫県庁の建て替え。
2019年の試算では700億円でしたが、2023年には物価高の影響で1,050億円に膨らみました。
斎藤知事が進めてきた改革とは
前述の古い旧態の兵庫県政に、ズバッとメスを入れたのが2021年7月に当選した斎藤知事。
主に行ってきた改革は、このようなものです。
2021年12月 | 前知事井戸氏の県政からの脱却を謳う方針案を公表 県庁舎建て替えの中止予算削減などを打ち出す |
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2022年8月 | 分収造林事業見直しのための委員会が設置される |
2023年8月 | 県立大学の無償化方針を示す |
2023年10月地域 | 整備事業見直しのための委員会が設置される |
兵庫県斎藤知事はなぜ再選できた?
あれだけマスコミに叩かれた斎藤元彦氏は、なぜ再選できたのか?
ポイントは2つです。
SNS
再選を目指した斎藤元彦氏は、多くのバッシングを受けた後1人でポツンと街頭演説を始めました。
あれだけバッシングを受けたにも関わらず、また選挙に出る。
僕もそうでしたが「なんで?」という疑問を単純に思い浮かべます。
地元ではそんな疑問を持った人が
本当に悪いことをしたんだろうか?
と、1人で演説する斎藤氏の姿を動画に撮りSNSにアップするなどから、段々と賛同する人が現れたのです。
テレビなどのメディアよりも、SNSの力が大きいと思わされた出来事の1つです。
立花孝志の存在
もう1つは、NHKから国民を守る党の党首「立花孝志」氏の存在。
立花氏もこの時は兵庫県知事選に立候補した1人。
でも自分の主張をすることなく「斎藤さんは捏造されたんです。」と応援演説をしました。
この2つの相乗効果に加え、立花氏がYouTubeにも動画をあげたのがキッカケで少しずつ拡散されていきました。
なぜ立花氏は斎藤氏を応援したのか?
立花氏は、選挙期間中の産経新聞の取材に
正確に言えば、僕は斎藤さんを応援していない。真実を知ってくださいと言っているだけ。真実を知れば、自動的に斎藤さんの応援になる
産経新聞より
と話していました。
その一方、「2人は連携していたのでは?」という批判の声もあります。
2人は連携するようなことは全くないと言っていますが、真相はわかりません。
兵庫県斎藤知事は県庁に戻りうまくやっていけるのか?
古い県政が数十年続いてきた兵庫県。
想像するだけで古い体質だらけに見えます。
もちろん県庁内でも古株の議員や職員が多く、そこに新たに新しい風の斎藤知事が入ってきたわけです。
まして問題が勃発して退職まで追い込まれ、まだ百条委員会も途中での出戻り状態。
果たして、斎藤知事はそんな環境下でうまくやっていけるのでしょうか?
会社で例えると
会社などでもちょっと想像するとわかると思いますが、自分が古株の社員だとしたらそこに急に新人が入ってくるようなもの。
なんだかんだ今までの制度ややってきたことを、とやかく言われたりやられるとウザったく感じます。
新人vs古株。
一方、新人側の斎藤知事はやりにくいのは確か。
きっとこのギャップから、今回の事件に発展したと思わざるおえません。
どこまで改革をやっていけるか
そんな環境下に戻った斎藤知事は、選挙活動の時の演説であったように
「これまでの旧態依然とした県政に戻すわけにはいかない。」
をどこまでやっていけるのか。
この先の兵庫県政はかなり注目したいところです。
まとめ
兵庫県知事「斎藤元彦」氏の本当の顔とは一体どっちなのか。
天使か悪魔か。
でもここまで書いてきたように、事実を洗い出していくと正義のようにも感じます。
メディアで放送されたものだけで判断すると完全に悪魔のように感じますが、1つ1つ噛み砕いていくと想像していなかったことも浮き彫りになりハッキリと事実が見えてきます。
将来の兵庫県政に注目をしつつ、斎藤県知事の動向を今後も見ていきたいと思います。
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