電動自転車がいかに便利でも、速度には法律による制限があります。
まず押さえておきたいのは、道路交通法でアシスト機能は時速24kmまでと定められていることです。
この上限を超えてアシストが作動する不具合は、メーカーのリコール対象になるほど重要視されています。
この記事では、法規・機能・安全性をわかりやすく解説し、
をご紹介します。
安心して電動自転車を選びたい方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
電動自転車は本当に速い?
電動自転車は見た目がカッコ良くても、法律でアシスト制限があり「思ったほど速くない」と感じる人も少なくありません。
ここでは道路交通法の規定と平均速度を理解し、速さに対する誤解を解きほぐします。
道路交通法による24km/hの壁
電動アシスト自転車のアシスト機能は、時速24kmで切れるようにと道路交通法で定められています。
制限を外して、24km/h以上でアシストを続けることは法令違反となります。
メーカーでも24km/hを超える不具合が見つかった場合、無償修理の対象になるなど厳格に運用されています。
アシストが強くなるのは速度が低いときで、
- 時速10km/hまでは漕いだ力の2倍まで補助
- 10km/hを超えると徐々に弱まり
- 24km/hでゼロ
になります。

速さを求めるならモーターの力だけに頼るのではなく、自分の脚力やギア選びも重要です。
電動の平均速度とママチャリ比較
多くの人が「モーターがあるから速い」と思いがちですが、平均時速はママチャリとほぼ同じ10~17km/h。
アシストは疲労軽減が目的で、車体重量が重いためアシストなしではスピードを上げにくいのも理由です。
ママチャリに比べて疲労が1/3~1/2になることや、アシストが切れたあとの速度維持が難しい点を理解した上で、
しましょう。
速さを左右する4つの要素
電動自転車の速さは、モーターやバッテリーだけでなく、車体設計や法律も関係します。
この章では、速さを決める主要な4つの要素を解説します。
モーター出力とアシスト比
モーターの出力が高いほど加速は力強く、勾配のきつい坂でも速度を維持しやすくなります。
ただし日本の電動アシスト自転車は、人力に対して最大2倍までのアシスト比が許容されており、
です。
スポーツタイプのe-bikeでは、高効率なセンターモーターやトルクセンサーを搭載し、漕ぎ出しや坂道でのレスポンスが優れています。
通勤用のシティサイクルは、出力が控えめでも軽いギア比で安定した走りができます。
モーターの種類(フロント・リア・センター)やトルク管理の違いが速度や乗り心地に影響するので、用途に合ったタイプを選びましょう。
バッテリー容量と距離の関係
バッテリー容量はAhで表され、数字が大きいほど1回の充電でアシストが利く距離が長くなります。
- 8Ah程度なら約30km
- 12Ahなら約80km
- 14~16Ahでは約100km
が目安とされています。
大容量ほど価格も高くなる傾向があり、毎日通勤で20km以上走る人や坂道が多い地域では14Ah以上がおすすめです。
反対に週末の短距離利用なら8Ahでも十分で、コストを抑えることができます。
バッテリー残量が切れると、重い車体を自力で漕がなければならず速度が大きく落ちます。
残量チェックとこまめな充電が欠かせません。
タイヤサイズ・車体重量・ギア比の影響
タイヤ径は加速と安定感に直結します。
基本的に小径タイヤほど安定感があり、大径タイヤほど一漕ぎで進む距離が長く、アシストの限界を超えてもスピードを出しやすいです。
- 20インチは小回りが利き安定感が高く子供乗せやシニア向き
- 24インチは幅広い身長に対応し家族でシェアしやすいサイズ
- 26インチ以上は標準的な大きさで平地を比較的速く走れる
車体重量が重いとスピード維持にエネルギーが必要になるため、スポーツタイプは軽量フレームを採用しています。
ギア比も重要で、坂道では軽いギア、平地では重いギアを使うことで効率良くスピードを上げられます。
法令遵守とリミッターの重要性
日本では、電動アシスト自転車の基準が厳格に定められています。
時速24km以上でアシストが続くようにリミッターを外した場合は公道を走れず、メーカーもリコールを行うほど法令順守が徹底されています。
海外製の一部モデルでは、スロットル付きで40km/h以上出るものもありますが、国内では原動機付自転車扱いとなりナンバー登録やヘルメットが必要です。
法律を守った範囲で、速さを楽しむのが安全かつ賢明な選択と言えます。
スピード重視で選ぶ電動自転車ランキング
「速さ」を優先したい人向けに、タイプ別におすすめの電動自転車をご紹介します。
ロードバイクのように走れるスポーツタイプから、小径車まで幅広く解説します。
スポーツタイプe-bikeで速さを体感
スポーツタイプのe-bikeは、車体が軽く前傾姿勢で走るため、アシスト上限の24km/hにすぐ達しその後も自力でスピードを維持しやすいのが特徴です。
センターモーターによりバランスが良く、坂道でのトルクも申し分ありません。
例えばヤマハのクロスコアRCやトレックFX+2などは、軽量アルミフレームに7段変速を備えています。
平均時速15~20km前後で巡航できます。
またバッテリー容量は、400Wh前後と大きめで航続距離も長く、通勤やロングライドに適しています。



価格は20万円以上が多いですが、スポーツ走行と速度を両立したい人には最適です。


シティサイクルタイプのおすすめ
シティサイクルタイプは、通勤通学や買い物に向いたオールラウンダー。
車体はアップライトで安定しており、前かごや泥よけが標準装備されているため、使い勝手が良い一方車重は重めです。
ヤマハ「PAS With」やパナソニック「ビビ・DX」などは、12~16Ahのバッテリーとスマートアシスト機能を搭載し、時速24kmまでは力強く補助します。
タイヤサイズは24~26インチで、平地ならママチャリより少し速い程度ですが坂道での登坂力が大きな魅力。



価格帯は10~15万円で、日常使いと程よい速さを両立したモデルが多いです。




ミニベロ・折りたたみタイプの意外な実力
小径タイヤのミニベロや折りたたみ電動自転車は、コンパクトで軽量。
20インチ前後のタイヤは小回りが利き、停車や発進が多い街中で扱いやすいです。
折りたたみ式は車や電車に持ち込め、通勤先や旅先でも使える機動性が魅力です。
バッテリー容量は小さめでも車体が軽いため、平均15km/h程度で巡航できます。
速度重視ではないものの、小径ゆえに漕ぎ出しが軽いのも特徴の1つ。
アシストが強くかかる10km/h未満の場面が多い都市部では「速い」と感じられます。



価格は5~12万円前後で、デザイン性に優れたモデルも多く、女性にも人気があります。




子供乗せモデルで安全と速さを両立
チャイルドシート付きモデルは車体重量が20kg以上あり、一見スピードが出ないように思えます。
しかしブリヂストンの「ビッケモブe」やヤマハ「PAS Babby un SP」などは、両輪駆動やトルクセンサーを備え、発進時からスムーズにアシストします。
漕ぎ出しの瞬間に強いアシストがかかるため、子供や荷物を載せてもぐんと加速し平坦路ではシティサイクルと遜色ない速度で走行可能です。



子供の安全を考慮して時速24km/h以上で無理に走る必要はなく、適正な速度でスムーズに走れる点が魅力です。




用途別の選び方とおすすめタイプ
使い方に合った電動自転車を選ぶことが満足度と速さに直結します。
この章では用途別にポイントを整理します。
通勤・通学向け
通勤や通学で毎日同じ距離を走る場合は、バッテリー容量とタイヤサイズのバランスを重視しましょう。
- 片道5km以上なら12Ah以上、10kmを超えるなら14Ah以上がおすすめ
- タイヤは26インチ以上だと巡航速度を維持しやすい
- 24インチなら小回りが利く
防犯対策としてバッテリーの取り外しや鍵の扱いやすさもチェックし、パナソニックの「ラクイック」などキー無し解錠機能は忙しい朝に重宝します。


買い物・街乗り向け
買い物や送り迎えで頻繁に停車する人は、小回りの利く20~24インチがおすすめ。
- 車体が軽いほど速度は出しやすい
- 折りたたみタイプなら屋内保管も容易
- バッテリー容量は8~12Ahで十分
- 重くないモデルを選べば女性でも取り回しが楽
ブリヂストンの自動充電機能や前輪モーターの両輪駆動は、重い荷物を載せたときでも力強いアシストをしてくれるので、発進時のストレスを軽減できます。


スポーツ・サイクリング向け
サイクリングやロングライドを目的とするなら、スポーツタイプのe-bikeが最適。
- アルミやカーボンの軽量フレーム
- 高トルクモーター
- 大容量バッテリー
- 長距離でもスピードを維持
できます。
ヤマハやパナソニックのe-bikeは、トルクセンサー付きでペダリングと連動したアシストを行い、長時間走っても疲れにくいです。
タイヤは700Cや27.5インチと大きく、アシスト上限を超えた後もロードバイクに近い速度で巡航できます。
費用は高めですが、走る楽しさや運動効果を求める人におすすめです。


バッテリー容量と速度の関係を深掘り


速さを追求するには、バッテリー容量と重量のバランスが欠かせません。
容量が大きいほど航続距離が伸びますが、バッテリーが重くなるため車体重量が増し、扱いにくくなることもあります。
容量別の走行距離と価格帯
走行距離の目安は、バッテリー容量が、
- 8Ahで約30km
- 12Ahで約80km
- 14~16Ahで約100km
価格は容量に比例して上がり、子供乗せモデルではさらに高額になります。
満足な速度と距離を得るためには、予算と使い方のバランスを考慮し、必要以上に大きな容量を選ばないことが大切です。
自分の走行距離に合った容量の選び方
通勤往復10km以下なら8Ahで週に数回の充電で足りますが、毎日20km以上走るなら12Ah以上が安心。
坂道や荷物が多い場合は消費が早いので、容量に余裕を持たせましょう。
バッテリーが切れると重い自転車を自力で漕ぐ必要があり、速度が急落します。
残量計をこまめに確認し、長距離走行前には必ず満充電にしておきましょう。
タイヤサイズと走り心地の違い


スピード感や乗り心地に直結するタイヤサイズは見落としがちですが、重要な選択ポイントです。
20インチ・24インチ・26インチの特徴
タイヤが小さいほど安定感があり小回りが利きますが、一漕ぎで進む距離が短くスピードが出にくい傾向があります。
重心が低く安定性が高く、発進や停止が多い街中や子供乗せに向いています。
幅広い身長に対応し、家族で共有しやすいサイズ。
一漕ぎで進む距離が長く、アシストが切れても比較的スピードを維持できます。
どのサイズもメリット・デメリットがあるので、用途や体格に合わせて選びましょう。
身長や用途に応じたサイズ選び
小柄な人やシニアは足つきの良い20~24インチが安心ですが、足元が窮屈に感じる場合もあります。
身長145cm以上なら26インチでも問題なく乗れます。
速さを求めるなら26インチ以上のスポーツタイプがおすすめで、長距離巡航やロードバイクに近い走りが楽しめます。
用途によっては複数のサイズを試乗し、乗り心地と速度の両方を確認することが大切です。
人気メーカーの特徴


メーカーごとに搭載機能やアシスト制御に特徴があります。
代表的な国内メーカー3社を紹介します。
ブリヂストン
ブリヂストンの電動自転車は、自動充電機能と両輪駆動を採用し、下り坂やブレーキ時にバッテリーを回生充電できるため航続距離が伸びます。
前輪のモーターが引っ張るように駆動するため坂道でも力強く、速度が落ちにくいのが特徴です。
タイヤメーカーならではの、耐パンク性能や安定感も人気の理由です。
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パナソニック
パナソニックは国内シェアNo.1で、ボタンひとつで鍵の開閉ができる「ラクイック」機能を備えた車種など、痒いところに手が届くラインナップが魅力です。
シティサイクルからスポーツタイプまで種類が豊富で、ユーザーの用途や身長に合わせた選択肢が多いのが強み。
速度を出す際も安定したモーター制御で、初心者でも扱いやすいです。
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ヤマハ
ヤマハは電動アシスト自転車のパイオニアで、道の状況に応じて自動的にアシスト力を調整する「スマートパワーアシスト」を搭載しています。
平地では省エネモード、登坂では強力アシストと自動的に切り替わるため、初心者でも効率良く速さを出せます。
さらに故障時のサポート体制も充実しており、安心して長く使えるのが特徴です。
安全に速く走るためのポイント


速く走りたい気持ちは分かりますが、安全第一が大前提です。
安全にスピードを楽しむためのポイントを整理します。
漕ぎ出しとブレーキング時の注意
電動自転車は漕ぎ出し時に強くアシストが働くため、思いのほか急加速します。
ギアを軽くしてゆっくり発進し、体を安定させてから加速することが大切です。
ブレーキも車重が重い分、制動距離が長くなるので早めのブレーキングを心掛けましょう。
バッテリー管理とメンテナンス
バッテリーが切れるとただの重い自転車になってしまい、速度が大幅に低下します。
出発前に残量を確認し、こまめに充電する習慣をつけましょう。
またタイヤ空気圧やブレーキ、チェーンのメンテナンスも速度と安全に直結します。
法律を守ったカスタムとマナー
リミッターを外すなどの違法改造は道路交通法違反であり、メーカーも不具合として無償修理の対象としています。
スピードを出しすぎず交通ルールを守ること、歩行者や他の自転車に配慮した運転を心掛けることが重要です。
夜間はライトを点灯し、ヘルメットも着用しましょう。
電動自転車の楽しみ方と活用法


電動自転車は単に移動手段というだけでなく、生活の質を向上させるツールにもなります。
通勤時間を有効活用するコツ
通勤で電動自転車を使えば、渋滞や満員電車を避けつつ運動不足も解消できます。
スマートウォッチで走行距離や心拍数を管理すれば、健康維持にも役立ちます。
アシスト上限の24km/hまでスムーズに加速し、仕事前に汗をかき過ぎないのも電動自転車の利点です。
観光やポタリングで新しい景色を楽しむ
e-bikeでのポタリングは、ゆっくりと景色を楽しみながら軽い運動もできるアクティビティ。
坂道が多い観光地でも楽に巡れるため、旅行先でレンタルする人も増えています。
専用のサイクリングロードや山道など、普段行かない場所へ足を延ばし自然や街並みを満喫してみましょう。
家族でシェアして移動を楽しく
24インチは、幅広い身長に対応し家族で共有しやすいサイズなので、休日のレジャーや買い物でも活躍します。
子供乗せモデルは、幼児期にはベビーチェアとして、中学入学後は荷物用として使えるなど長い期間利用できます。
祖父母へのプレゼントにも喜ばれ、家族の移動を楽しくサポートしてくれます。
まとめ
電動自転車は、速く走れる乗り物というイメージがあります。
実際には道路交通法によってアシストが時速24kmで切れると決められており、速さ以上に「楽に漕げる」ことが最大の魅力です。
モーター出力・バッテリー容量・タイヤサイズなどの要素を理解すれば、用途に合ったモデルを選びやすくなります。
安全に速く走るには、リミッター改造をせず、バッテリー管理やメンテナンスを徹底することが大切です。
電動自転車は通勤・通学だけでなく観光や家族のレジャーにも活用でき、暮らしを豊かにしてくれる頼もしい相棒と言えます。



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