僕自身の話ではないが、妻が両目の白内障手術を受けた。
術前検査・手術当日と全て付き添ったが、初めて白内障手術を受ける人は不安だと思うので、妻から聞いた話を元に体験談を書こうと思う。
これから白内障手術を受けようと思っている方や不安な方の、少しでもご参考になれば幸いです。
40代で白内障

僕の妻は現在55歳。
持病があり、薬の影響でこの歳で白内障になってしまった。
本当はもっと前の40代から白内障が進んでいたけれど、眼科からは「まだするべきほどのレベルではない」と言われていた。
しかしここ数年になって、さらに進んできたと妻がいう。
外に出た時の太陽が当たる部分は、眩しくて何も見えないという。
信号なども見えない。
目を細めて見る感じ。
ただずっとその視界で生活してきたから、支障が出るほどではないが、それでも段々とぼやけて見えるものが増えてきたと言う。
そろそろか…
55歳で白内障手術を決意

白内障手術を受けるほとんどの人は高齢者が多い。
だいたい60代以降の方がほとんどだと思う。
今回、妻が55歳で白内障手術を受けようと思ったのは、前項に書いたことが増えてきたというのと、キリがよくなったから。
と言うのも、去年まで17年間在宅介護をしていた。
妻の実の母を家で看てきたが、残念ながら旅立ってしまった。
在宅介護をしている頃は介護中心の生活。
自由の時間を全く持てない生活だった。
その介護が終止符を打ち、落ち着いた時期が最近という理由が大きい。
そこで前から気になっていた白内障手術を受ける決意をした。
近くの眼科を受けるも「手術をできない」と言われた

家の近くに白内障手術が有名な眼科があった。
早速そこに行くとなんと、
「白内障手術ができない」
と言われた。
理由は特殊なケースらしく、濁った部分が一般的な白内障の状態と違うらしい。
説明はよくわからなかったが、とにかくそこの眼科の医療機器ではできないとのこと。
できないわけでもないが、1回の手術で完全に取り除くことができない可能性があり、術後も何回もやることになるかもしれないとも言われた。
なんだそれっ!?
そんな何度もやるようなことにはなりたくないから、言われるままに紹介してくれた眼科に行くことになった。
そこの眼科は目の手術にはかなり有名なところで、ホームページを見てもその凄さは伝わるほどだった。
電車を1度乗り換えがあって、家から30分ほどの距離だったが仕方がない。
早速その眼科を受けることに。
さすがは名医院

家の近くの眼科とは全く違い、受付も検査技師もみんな品があり丁寧に接してくれる。
家の近くの眼科なんて、点眼する時にまつ毛に触れられるようなところだったが、そんな危なさも全くない。
術前に2回ほどの通院で検査を受け、手術をしてくれる院長と術前の問診。
僕も同席した。
話を聞くと、やっぱり妻の場合は特殊な白内障だという説明があった。
レンズを入れる歯茎のような土台の部分が脆く、そこが崩れおそれがあると言う怖い説明を受けた。
また網膜剥離になる可能性もあるという。
白内障患者としてはかなり若い年齢なので、一般の白内障患者と比べてリスクがあるとの説明。
大丈夫か!?
と思いながら質問をする。

過去に妻と同じような症例を見たことはあるんですか?



もちろん何度もやってきました。



ただ一般的な白内障手術は10分程度で終わりますが、奥さんの場合は30分から多いと1時間ぐらいかかる可能性もあります。
そこを頑張れるかの問題があります。



頑張れるかというのはどういうことですか?



同じ態勢でいなければならないので結構大変ですよ。



ずっと座って目を開けてるだけですよね?
それならば大丈夫です。



同じような患者で失敗した例はあるんですか?



開院以来、一度も失敗したことはなく全ての手術は成功しています。
その話を聞いてホッとした。
なんだよ。
脅かすなって。
いざ白内障手術当日


今回受けた眼科は現金支払いのみ。
白内障手術は、この眼科では3割負担で片眼44,000円が自己負担。
当日の手術を受ける前に点眼され現金で支払う。
隣が薬局で、術後の点眼薬と万が一の痛み止めを先にもらい手術という流れだった。
薬局で一通りの説明を受け、薬をもらい手術室へ。
手術室の待合所には、この時6人ほど座って自分の番が来るのを待っていた。
見るからに70代以上の方が多い。
この部屋で1番若いのは僕たちだとすぐにわかる。
手術をする先生は3人ぐらいいるみたいで、待合室に6人いる以外にも手術室の中から10分おきぐらいに次々と手術を終えた人たちが片目に眼帯をして出てくる。
中に何人入っているんだ?
と思うような感じ。
妻が呼ばれるまで20分ほど待った。
妻が呼ばれ手術室に入っていく。
入った時間を時計で確認して、僕は手術が終わるのを待った。
30分…40分…50分…
一向に妻が出てこない。
その間にも手術室からは、手術を終えた人たちが出てくる。
1時間。
まだ出てこない。
何かあったか?
難航しているのか!?
いろんな不安が心をよぎる。
1時間5分ほどして、右目に何個ものテープで貼られた大きめのガーゼをした妻が出てきた。



大丈夫だった?
長かったけど成功したの?
そんな心配を吹き飛ばすような答えが返ってきた。



手術自体は8分で終わったよ。
ただ手術を受けるまでの待たされた時間が長かったんだよね。
なんだ。
そうなんだ。
妻は僕が心配していると思い、LINEで教えたかったようなのだが、中に入ると荷物は全てロッカーに入れるように言われるらしい。
何も持たない状態で待たされていたので、連絡のしようがなかったと言った。
でも良かった。
術前の医院長の話では難しい手術、長いと1時間ぐらいかかると言われていたので、ある程度は覚悟をしていた。
それが8分で終わるなんて。
脅かしか!?とも思ったが、無事スムーズに終わらせてくれた先生には感謝の気持ちでいっぱいだった。
同じようにして、この2週間後も左目を無事に終えられた。
実際の白内障手術の感想は?


初めて白内障手術を受ける人にとっては、ここが1番気になることだと思う。
妻が言っていた感想を紹介します。
痛みはあるのか?
痛みは全くないとのこと。
麻酔も点眼液なので普通に目薬をさす感じ。
少し時間を置き、麻酔が効いてから手術を開始するとのこと。
術中はどんな感じなのか?
目を医療器具でぐっと開けるようにされる。
歯医者の椅子のようなものに座り、もっとフラットに近い感じで座る。
あとは何をやっているかわからないようだ。
見える範囲も、赤い点が3つ見え人の顔のようにも目えるが、ハッキリは見えない状況での手術。
途中で先生が
「水!」
と言うと、バシャーンと水が流れる感じが何度かあるよう。
別にそれも痛いわけではなく、新しいレンズを入れる時なども全くわからないらしい。
ただぼやーっと見える3点の赤い光だけを見ている間に
「もう終わりですよ」
と声が聞こえて
「あれ、もう終わり」
っていうぐらい、あっという間だったらしい。
術後の痛みは?
妻の場合は、両目とも痛みは全く出なかった。
万が一、痛みが出た時の痛み止めも貰えるし、緊急時に繋がる先生の連絡先も教えてくれたので、その点は不安はなかった。
ただ術後のその晩は、眼帯をしたまま寝なくてはいけない。
術後の流れは
僕たちが行っていた眼科は、手術の次の日の朝に行くことになっていた。
そこで眼帯を外され術後検査をした。
妻の場合は、手術前の視力が0.8。
術後は次の日の朝の眼帯をとった時点で、1.2で早い回復だと言われた。
その後も手術日から3日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後と定期検診は必要。
この期間や回数は、眼科によって多少違う。
その後は
今は両目とも1.2。
太陽の光など、「眩しい」といっていたものが全く眩しさを感じなくなった。
また曇りがとれたためか、遠くのぼやけていたものがはっきり見えるようになったと言っている。
また術後眼帯をとった直後はかなり感動していた。
「こんなに色が濃い世界だったの?」
って何を見ても言っていた。
わかりやすく言えば、画素数が上がった感じの世界に見えたようだ。
今なら4Kとか8Kという感じに近いかもしれない。
いやもっとわかりやすくいうなら、HDから8Kというぐらいコントラストがはっきりくっきりといった感じかも。
最後に


僕が直接白内障手術を受けたわけではないが、全て付き添って疑問のあることも、妻に聞いたことを書いたのである程度は伝わったと思う。
目の手術ということでやる前はかなり不安だったが、いざやってみると8分で終わった。
もちろん妻が受けた眼科は、かなりの名医だったので技術があったのもある。
ただ術前の説明で驚かされるのは心臓に良くない。
もちろん医者だから、いろんな可能性があるということを説明しなければ、との事情があるのかもしれないが、術前は誰でも不安になる。
妻の両目の白内障が無事スムーズに終わって言えることは、やっぱり心配なら多少家から遠くても有名な眼科で受けた方が安心ということ。
その眼科に置いてある医療機器などの違いもあるから、安心材料にはなります。
少しでもご参考になれば幸いです。
白内障手術が決まったなら
白内障手術が終わった次に日には、眼帯が外れます。
その後1週間ほどは、目を守るために保護メガネをするように言われます。
寝ている時もです。
100均などで売っている防塵用の保護メガネでもいいのですが、寝ている時に横になった時など、メガネの柄の部分が当たって痛くなったり壊れたりしやすいので専用の保護メガネがあると便利です。
眼科でも買えますが、先に用意したい方はこちらを参考にしてみてください。


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