私が初めてエレキギターと出会ったのは高校1年の時です。
家にはいわゆる親父のガットギターというものがあり、小さい時に泳げたいやきくんや親父の好きな演歌をよく弾き語りしてくれていました。
しかし特に興味も持たず「お父さんすごい!」ぐらいの感覚しか持ってなかったと思います。
小学生から中学生まではいわゆる80年代のアイドル全盛期だったので、歌のベストテンやトップテンなどで中森明菜やチェッカーズ・おニャン子などに夢中でロックや楽器などには無縁の学生生活を送っていました。
高校に入り色々な中学から集まって知らない人ばかりの中、たまたま音楽の授業がクラシックギターだったのです。
でも全く弾けず特に弾きたいとも思っていず、音楽室にあるギターが家にあるのと同じだ!ぐらいにしか思っていませんでした。
まだ同じクラスには友達もいず授業の始まる前にみんな、あいうえお順に席に座らさせられ会話も少ない中、1人1人ギターを抱えたまま授業が始まるのを待っていたある日の事です。
私の前に座っていた、まだ話したことのない大浦くんが何か聴いたことのある曲をギターで奏でているではありませんか!?
私は勇気を持って声をかけました。
「ねぇねぇ君、その曲聴いたことあるけど何の曲だっけ?」
「BOOWYのマリオネットだよ」
「そうだった!すごいね。ギター弾けるんだぁ~」
「中学の時にBOOWYのコピーバンドやってたんだよ」
私にとってはすごいの一言!!親父には演歌や童謡を弾き語りしてもらっても全く興味が湧きませんでした。
多分今思うと大浦くんとの出会いの時には思春期ということもあり何事にも刺激を求めていた時期でした。
まして流行っていたBOOWYのマリオネットを弾くというところに、かなり食いついたのではないかと思います。
この時が楽器というものを意識した最初の瞬間だったと思います。
ただの音楽の道具ではなくかっこいいものを表現する物。
その時はそんな事は全く考えず単純にスゲェなぁという感じでしたが…
そんなこんなで、この事がキッカケになり大浦くんとは仲良くなり色々話すうちにお互いの家が近いということが分かりました。
大浦くんが今度エレキギターを弾かせてあげるから家に遊びにおいでよという事になり、エレキギター初対面にこぎつけたのです。
それが40歳を過ぎたオヤジになる現在まで、ロックギター好きにさせた始まりの瞬間とは全く気づかずにいたのでした。
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